雪野のにっき

雪野スオミです。日々の何か面白いものをお届けできればと思ってます。

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読書記録

読書記録20・『多情多恨』

こんにちは、雪野です。 久々の読書記録ですね。たまに読むとやっぱり楽しかったです。 今回は『多情多恨』です。 妻を亡くしてメソメソする男と、その親友、そして親友の妻の三人がメインの尾崎紅葉の名作です。この三人の登場人物と近代文学の組み合わせだ…

読書記録19・『お目出たき人』

こんにちは、雪野です。 今回は『お目出たき人』です。 これは武者小路実篤の有名な作品で、そのタイトルどおり、おめでたい人が主人公です。簡単に言うと、全く接点のないそこらの道ですれ違った女性に恋した主人公が、自分は彼女と結ばれるものだと信じて…

読書記録18・『神経病時代』

こんにちは、雪野です。 本日は『神経病時代』という作品を。広津和郎という人の作品です。 この作品はぜひ今の人にも読んでほしいなと思います。 主人公の定吉は自分の意見というものを持たず、仕事もうまくいかず、家庭では喧嘩ばかり、友人には一方的な頼…

読書記録17・『檸檬』

こんにちは、雪野です。 今回は久しぶりに『檸檬』を読み返しました。 『檸檬』といえば梶井基次郎の代表作である短編小説です。高校の現代文で馴染みのある人も多いと思います。 檸檬という身近な存在を通して、日常の抑圧から解放されたいという作者の思い…

読書記録16・『愛の詩集』

こんにちは、雪野です。 室生犀星という詩人をご存知でしょうか。 「ふるさとは遠きにありて思ふもの」という一節、これは有名な室生犀星の作品です。室生犀星は日常の様々な光景を切り取ったようなわかりやすいテーマと内容を詩にしていております。そのた…

読書記録15・『邪宗門』

こんにちは、雪野です。 今回は『邪宗門』です! タイトルに聞き覚えがなくても作者の北原白秋といえば、童謡や民謡で知る人が多いのではないでしょうか。実は私、北原白秋の詩集ということで、それはそれは読みやすいものだろうなと勝手に思って読み始めた…

読書記録14・『雪国』

こんにちは、雪野です。 今回は『雪国』を読んでみました! 『雪国』というと「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」という冒頭部分があまりにも有名な、川端康成の代表作ですね。 ただ、私が勉強不足なのもあって、この作品から何かすごいメッセー…

読書記録13・『舞姫』

こんにちは、雪野です。 文豪ストレイドッグスという文豪バトル作品があります。たびたびアニメ化される人気作品ですが、これを見ているとなんとなく小説が読みたくなってきます。というわけで今回も読書記録です。 今回は森鴎外の『舞姫』! 『舞姫』は森鴎…

読書記録12・『城の崎にて』、『小僧の神様』

こんにちは、雪野です。 久しぶりの読書記録ですね。 今回は志賀直哉の代表作である『城の崎にて』と『小僧の神様』です! 『城の崎にて』は、人間なら誰もが考えるであろう死とは何か、生とは何かという問いについて考えた一作です。語り手は自分の身に降り…

読書記録11・『蒲団』

こんにちは、雪野です。 今回は『蒲団』です。 田山花袋の私小説として有名な『蒲団』、作者である田山花袋の心理状態をありありと描いた作品です。 特にこの作品は結末の気持ち悪さが有名で、単なる変態の小説だと思われがちですが、不倫というものに対する…

読書記録10・『夜明け前』

こんにちは、雪野です。 今回は『夜明け前』です。 島崎藤村の代表作と言える有名な長編小説ですね。 幕末から明治維新にかけての動乱の時代に生きた庶民を描いた歴史小説です。主人公の半蔵は国学を好み、明治という新しい世の中で、身分の低い人々とも分け…

読書記録9・『ふらんす物語』

こんにちは、雪野です。 今回の感想は『ふらんす物語』! 永井荷風がフランスを訪れた際の記録を細かく書き残したエッセイのような作品です。 作者である永井荷風自身、フランスへの憧れが強く、フランスへの思いが溢れた内容で読んでいてなかなか面白かった…

読書記録8・『痴人の愛』

こんにちは、雪野です。 今回は有名なこの作品、『痴人の愛』です! 28歳の男が、15歳の少女に惚れ込み、自分好みの女性になるように教育しようとする物語。谷崎潤一郎の小説はどれも男女の生々しい性的関係を描いていますがこの作品も例外ではありません。 …

読書記録7・『風の又三郎』

こんにちは、雪野です。 読書記録、本日は私の大好きな作家から。 宮沢賢治の『風の又三郎』です。 宮沢賢治といえば、『風の又三郎』をはじめ、自然と人間の独特な関係を描いた作品が多いですよね。今回、選んだ『風の又三郎』は田舎の少年たちと一人の転校…

読書記録6・『吾輩は猫である』

こんにちは、雪野です。 読書記録を続けています。 今回の一冊は『吾輩は猫である』! 誰もが冒頭を知っている、夏目漱石の代表作ですね。猫の目線から語られる人間の生活が滑稽に描かれています。ですが猫も人間も、一見気楽そうに生きている者が、実は心の…

読書記録5・『外科室』、『凱旋祭』

こんにちは、雪野です。 本日の読書記録です。 今回は泉鏡花の短編集から『外科室』と『凱旋祭』です! まず、泉鏡花の作品が書かれたのは明治期のため、文語調で書かれており、多少読みづらさを感じました。しかし、読んでいくうちにだんだんと彼の作品の世…

読書記録4・『汚れつちまつた悲しみに……』

こんにちは、雪野です。 今回も読書記録です。 今回は詩集『汚れつちまつた悲しみに……』です。 詩人、中原中也の詩で最も有名なものが表題にもある『汚れつちまつた悲しみに……』ですね。 この詩は「汚れちまった」や「死を夢む」というようにどこかなげやり…

読書記録3・『月に吠える』

こんにちは、雪野です。 今日の読書記録はこちら。 『月に吠える』です。 美しいリズムと幻想的な世界が魅力的な詩人、萩原朔太郎の詩集ですね。 内容は暗いものが多くて、決して楽しいものとは言えませんが、その暗い内容が逆に、幻想的な世界をより一層美…

読書記録2・『女生徒』

こんにちは、雪野です。 読書記録、本日はこちら。 太宰治の書いた短編小説、『女生徒』です。 そのタイトルの通り、一人の女生徒が感じたことをエッセイのように呟いていく作品ですね。その感覚は決して現代に生きる私達と違うものではなく、読んでいて彼女…

読書記録1・『地獄変』

こんにちは、雪野です。 今回からは少し読書記録をします。読んだ本の感想を簡単にまとめる、読書ノートみたいなものですね。 今回は芥川龍之介の『地獄変』です。 これは芥川龍之介の代表作の一つで、平安時代を舞台にした、創作者が陥る狂気を描いた傑作で…