こんにちは、雪野です。
今回からは少し読書記録をします。読んだ本の感想を簡単にまとめる、読書ノートみたいなものですね。
今回は芥川龍之介の『地獄変』です。
これは芥川龍之介の代表作の一つで、平安時代を舞台にした、創作者が陥る狂気を描いた傑作です。その目で見たものしか描くことのできないという絵師、良秀が地獄の絵、いわゆる「地獄変」を描くことになりました。良秀は自らの作品のため、多くの弟子に地獄の苦しみを再現させ、やがて娘の命までも絵を描く中で失ってしまいます。それでも良秀はこの「地獄変」を最後まで描き上げました。
創作者としての最上のものを作りたいという気持ちと、それゆえに人の道を踏み外してしまった行為が描かれたこの光景こそが「地獄変」なのではないでしょうか。
だからタイトルも『地獄変』……なのでしょうか。
それでは~。