こんにちは、雪野です。
本日は『神経病時代』という作品を。広津和郎という人の作品です。
この作品はぜひ今の人にも読んでほしいなと思います。
主人公の定吉は自分の意見というものを持たず、仕事もうまくいかず、家庭では喧嘩ばかり、友人には一方的な頼み事をされるというような典型的なダメ主人公なんです。そして彼がそんな状態なのは他でもない彼自身によるものなんですけどね。趣味もない、意思も弱い、自己主張もしない、それがわかっていて行動しない……。できるのは都合の良い妄想……。やがて彼はどうなるか、読者はぜひ彼を見て自分を見つめてほしい、と勧めるならこんな感じになるでしょうか。
まぁ、でもすごく気持ちはわかりますね。リアルすぎてほんとに今でも通じる作品だと思います。
ちょっとくらい、息を抜いて田舎でトルストイでも読みたいですね。
と、定吉みたいなことを言ってみる。
それでは~。