雪野のにっき

雪野スオミです。日々の何か面白いものをお届けできればと思ってます。

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「出版160周年記念 不思議の国のアリス展」へ

こんにちは、雪野です。

今回は大阪高島屋で開催されている『出版160周年記念 不思議の国のアリス展』へ行ってきました!!

大阪でアリスの展覧会というと、去年あべのハルカス美術館で開催されていた「アリス-へんてこりん、へんてこりんな世界-」が記憶に新しいですが、

「アリス-へんてこりん、へんてこりんな世界-」

northern-suomi.hatenablog.com

そちらがアリスという作品の執筆背景や派生作品の誕生といったアリス文化全般を取り扱っているのに対し、今回は出版160周年記念とあるようにかつてルイス・キャロルによって執筆され、イギリスで出版された『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』の貴重な原画をズラーッと展示するという内容になっています。つまり原作ファンにはたまらない内容であり、同時にニッチな展覧会になっていますww

もちろん私は幼い頃からのアリス好きなんでこの展覧会はめちゃくちゃ嬉しいですけどね。

それでは早速見ていきましょう!

展示は基本的に『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』のストーリーの流れに沿って原画が飾られています。そしてこういう風に同じシーンの原画を一気に見ることが出来るので彩色や雰囲気、見たときの印象などの違いを感じることができますね。

例として『不思議の国のアリス』のラストシーンを比較してみましょう。

これはジョン・テニエルの描いたものです。アリスといえばテニエルの絵! というくらいにイメージが浸透していると思いますね。

テニエルはいちばん最初にアリスの挿絵を担当した人です。後々、色んな時代の色んな国の人がアリスの挿絵を描くわけですが、テニエルが居なかったら全然違う物になっていたかもしれないくらい、まさにアリスイメージの元になった存在ですね。

ちなみにこれは版画です。

続いて作者のルイス・キャロルが亡くなった後に出版された「リトル・フォークス・エディション」と呼ばれるタイプのがこちら。まだこの頃は色も定まっておらず、アリスのドレスも今日よく見る水色ではなく赤色になっています。

続いてジョン・マックファーレンのもの。テニエルを参考に描いたもので、他のと見比べると細部がちょっと違うのがわかります。

そしてディズ・ウォリスのもの。出版130周年記念のときにそれまでカラー化していなかった挿絵に色を付けた人です。

……と、同じ作品でも様々なバージョンがあるのがアリスの面白いところですね。

そしてここからは原画以外の展示を紹介。まず簡単に作品の説明から入ります。

不思議の国のアリス』の登場人物たち。人物……?

アリスといえば不思議の国を思い浮かべる人も多いと思いますが基本的な有名キャラはだいたい不思議の国出身。そしてだいたいヤバいやつ。

不思議の国エリアでも鏡の国エリアでも、こういう風に名場面の立体展示があります。リアルで見るとけっこうな迫力です。

そして世界観に浸れるフォトスポットも!

狂ったお茶会ですね。空っぽのカップもある意味原作通り。

チェシャ猫も大好きなキャラクター! 以前実写版の映画を見たときはその表現の仕方に感動したものです。

アリス・イン・ワンダーランド

northern-suomi.hatenablog.com

そしてさっき紹介したシーンのフォトスポット。ディズ・ウォリスバージョンです。

続いて『鏡の国のアリス』エリア。

こっちはチェスがテーマ。見た目も前作より派手なキャラが多いです。ヤバいやつばかりなのは変わらずですが。

鏡の国に入るアリスのページは当時難しかった両面印刷。これでくぐり抜ける雰囲気を出しているというこだわりです。

そしてこちらも原画以外に立体展示。ハンプティ・ダンプティと壁が立体映えしますね。

物販にはバッグやクリアファイル、ペンなどが売られていますが、個人的にオススメなのはこの公式図録!

200ページを超える分厚さでアリス誕生の歴史と展示されていた原画全てがカラーで掲載されています。正直、アリスに関してこの内容量の本を求めるのはなかなか大変。探しても簡単には見つからないでしょう。アリス好きなら買って損はないと思います!

というわけで、「出版160周年記念 不思議の国のアリス展」でした!

原画が一挙公開されるというアリス好きにはたまらないこの展覧会。ストーリーを追って楽しむもよし、一枚一枚各作者の違いをじっくり探すのもよし。色々な面白さがありますね。他にも音声ガイドやアリス検定などアリス初心者からマニアまで幅広く楽しめるこの展覧会。ただし会期が一ヶ月もなく、5月9日~5月29日までという短さなので、気になっている方はお早めに!

それでは~。